1999年に制定された個人情報保護に関するマネジメントシステムの日本工業規格です。
JIS Q 15001:1999「個人情報保護に関するコンプライアンス・プログラムの要求事項」として登場しました。
一般にJIS Q 15001は個人情報保護法遵守を具体化するための規格と考えられていますが、
1999年に制定された時はまだ個人情報保護法の登場するはるか前です。
EU(欧州連合)が1995年に採択したEU指令25条
(第三国に個人情報保護措置が確保されていない場合、個人データの第三国移転はできない)
に国際的に対応した規格です。
いわば「日本は個人情報の保護に関する法律はまだありませんけど、工業規格で保護措置を講じているので個人データの委託先として問題ありませんよ」
という対外的なアピールです。
2006年に改定されて
JIS Q 15001:2006「個人情報保護に関するマネジメントシステム-要求事項」
になり、2005年に全面施行された個人情報保護法との整合性をとっています。
JIS Q 15001 (3.2.2)では法令、国が定める指針そ他の規範を、速やかに個人情報マネジメントシステムに反映することが要求されています。
JIS Q 15001の方が個人情報保護法より個人情報保護のハードルを高く設定しています。
JIS Q 15001は法律ではない規格なのでインターネットで無料で公開されはいません。
個人情報保護の必要性を感じる事業者、将来的にプライバシーマークを取得したい方
はぜひJIS Q 15001を購入して、一度目を通すことをお奨めします。
「日本工業標準調査会(JISC)」のJIS検索のページより「JIS規格番号からJISを検索」検索ボックスに
「JISQ15001」と入力して「一覧を表示」ボタンを押すと
PDF形式で閲覧(印刷・購入不可)することができます。
JISQ15001を購入を購入するには
「財団法人日本規格協会 」のサイトより2100円で入手できます。
【JIS Q 15001販売ページ】
個人情報保護マネジメントシステム―要求事項(JIS Q 15001)
東京近郊の方ですと新宿のジュンク堂で入手することができます。
日本規格協会から出版されているこちらの本もお奨めです。
945円でJIS Q 15001規定を全て網羅して、やさしく解説してあります。
JIS Q 15001 個人情報保護マネジメントシステム入門 (やさしいシリーズ)
仮にJIS Q 15001の要求事項を全て満たした「個人情報保護に関するマネジメントシステムが我が社にはあるので
個人情報を安心して預けてください」とアナウンスしても自画自賛ではなかなか対外的な評価は得られません。
そこで客観的に第三者がPMS(個人情報保護マネジメントシステム)を評価する制度としてプライバシーマーク制度が登場しました。
第三者認証プライバシーマーク制度とは
第三者認証プライバシーマーク制度